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スタッフだより

科学館で働くスタッフを紹介します

科学館ってどんなところ? どんな人たちが働いているの? などなど、いろいろな角度から大阪市立科学館をご紹介します。

第97回 「鉱物の結晶構造」

2016年2月4日

展示場3階の「鉱物いろいろ」コーナーが新しくなりました。
今回は、その「鉱物」について、担当の飯山学芸員に話を聞きました。

結晶の「形」に注目

 自然に「形」ができるこの写真をご覧いただきましょう。


立方体型をした金色の物体が岩に埋め込まれているように見えます。この金色の物体は、黄鉄鉱(おうてっこう)の結晶なのですが、この形は、人間が削って作ったものではなくて、黄鉄鉱が自然にこの形になったものなのです。こんなキッカリとした形が自然にできるなんて、不思議だと思いませんか?

その秘密は原子

 こんな風に、自然に決まった形になることが「結晶」の特徴の一つです。結晶とは、原子や分子やイオンなどが、規則正しい並び方に並んでいる固体のことです。ですが、原子や分子やイオンなんて、目に見えません。本当にそうなのかな?という疑問が湧くのも当然かもしれません。

 この写真は、科学館展示場の3階に吊ってあるダイヤモンドの結晶模型です。


ダイヤモンドの内部では、炭素の原子がこの模型のような配列で規則正しく並んでいると考えられています。この結晶模型をいろいろな方向から眺めてみると、方向によって、きれいに原子が並んで見える方向と、そうでもない方向があることに気が付くと思います。原子がきれいに並んで見える面が、ダイヤモンドの結晶の形の面の形になるのです。黄鉄鉱の場合は、鉄のイオンと硫黄のイオンの並び方が、立方体型の結晶の形の原因になっています。

結晶のいろいろな形

 その他にも、水晶は、6角柱と6角錐がくっついた独特の形に結晶します。ガーネットの仲間は、ひし形が12枚集まった、菱型12面体(斜方12面体とも言います)に結晶します。結晶の形は、その物質の原子や分子・イオンの並び方に原因がありますので、物質ごとに決まった結晶の形があります。


 ところが、さらに不思議なことに、黄鉄鉱は、イオンの並び方は皆同じなのですが、結晶ができる時の温度や圧力の環境によって、結晶の見た目の形が立方体型であったり、8面体型であったり、5角形が12枚集まった形(5角12面体型)であったり、と、いろいろな形に結晶します。


実際に見てみよう

 展示場3階の「鉱物いろいろ」では、さまざまな鉱物(岩石を構成する要素)の結晶を展示しています。まずは、いろいろな結晶を眺めてみてください。立方体型に結晶するのは黄鉄鉱だけではありません。針のように結晶するものや、平べったい板に結晶するもの、6角柱に結晶するものなどもあります。水晶の形は、水晶の仲間に特有の形です。水晶の仲間であれば、色の違う水晶も同じ形に結晶することが分かるでしょう。


 いろいろな結晶の形を眺めて、その形が自然にできる不思議を考えてみてください。原子や分子・イオンといったものが、教科書の中にしかないものではなくて、現実の世界にちゃんとあるものなのだ、ということに気づくことができるかも知れません。

最後にひとこと

飯山青海学芸員

「鉱物いろいろ」の展示コーナーは、昨年12月に、新しい展示ケースに更新いたしました。新しいケースになって、より一層鉱物の結晶が見やすくなったと思います。ぜひじっくり眺めてみてください。

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