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プレスリリース

2006年12月7日

科学館で企画展示「プラスチック100年」の実験つき特別解説を開催

大阪市立科学館では、平成18年12月1日~平成19年2月28日まで公開中の企画展示「プラスチック100年―化学とライフスタイル―展」の実験つき 特別解説を、平成18年12月17日(日)・平成19年1月14日(日)・2月11日(日)の3日、それぞれ午後2時から、大阪市立科学館地下アトリウム で開催します(無料、自由入場)。
この特別解説では、展示の企画・制作を担当した当館学芸員 岳川(たけがわ)が、1907年に誕生して以来、飛躍的な発展を遂げ、私たちの暮らしに欠か せない素材となったプラスチックの歴史と化学をかんたんに解説し、さらに、展示物をケースから出して実際に触れていただいたり、新しいプラスチックのリサ イクル方法などいくつかの化学実験を行います。
本企画展示は、当館のみの開催となります。また、1920年代のベークライト製電気スタンドや象牙製ビリヤード球など多くの資料が今回、初めての公開です。

プラスチック100年
プラスチックは、1907年に誕生して以来、飛躍的な発展を遂げ、私たちの暮らしに欠かせない素材となりました。企画展示では、100年間を振り返り、プラスチックの歴史、化学、ライフスタイル、そしてこれからの課題を、約100点の資料で紹介しています。
世界初のプラスチック「ベークライト」のエリアでは、ラジオ、ポット、アクセサリーを展示しています。プラスチックの誕生が、いかに歓迎され、ライフスタイルを変えたのかが実感できます。
また、機能をもったプラスチックでは、2000年に筑波大学名誉教授 白川英樹博士がノーベル化学賞を受賞された電気を流すプラスチック「ポリアセチレン」フィルムの実物を展示しています。これらの資料は、白川博士ならびに筑波大学のご協力をいただいています。

この機会に、私たちにとって身近な素材「プラスチック」の歴史と化学に、触れてみてください。

今ではあたりまえのように使っているプラスチック。しかし今から100年ほど前、画期的な素材としてプラスチックブームが起こり、さまざまなものがプラ スチック製に代わりました。また、その頃に偶然始まった電化生活が、プラスチック生活を後押しします。プラスチックは電気を通しにくいため、家電製品の部 品やケーシングに使うことで、コンセントに差し込むときの感電の緊張感が解消されたといいます。こうして、私たちのプラスチックを利用するライフスタイル が始まりました。
現在ではプラスチックの種類は100を超え、さらに、形を記憶する、電気を通すなどプラスアルファの機能を持ったプラスチックも開発されています。また、プラスチックの主原料である石油資源を、有効に使う方法も研究が進んでいます。
また、プラスチックが発明されるより以前から、象牙や琥珀などの天然プラスチック、セルロイドやエボナイトなどの半合成プラスチックが使われてきたことも、1907年の布石と言えます。
さまざまな資料で、これまでとこれからのプラスチックをご紹介します。
電気スタンド(ベークライト・1920年代) ブローチ(ベークライト・1930年代) ハンドバッグ(アクリル樹脂・1950年代)
電気スタンド
(ベークライト・1920年代)
ブローチ
(ベークライト・1930年代)
ハンドバッグ
(アクリル樹脂・1950年代)
導電性高分子(ポリアセチレンフィルム) ジェニー人形・髪の毛(形状記憶樹脂) ビリヤード球(象牙・1920年代)
導電性高分子
(ポリアセチレンフィルム)
ジェニー人形・髪の毛
(形状記憶樹脂)
ビリヤード球
(象牙・1920年代)
 

展示解説について
日時 平成18年(2006年)12月17日(日)
平成19年(2007年)1月14日(日)・2月11日(日)
各午後2時より30分間程度
場所 大阪市立科学館 地下1階アトリウム
解説 岳川 有紀子 学芸員(大阪市立科学館 学芸課)
内容 企画展示「プラスチック100年―化学とライフスタイル-展」の資料を使いながら、プラスチックの歴史、化学、ライフスタイルの変化、これからの課題を、やさしく解説します。展示物を実際に手に取ったり、関連する実験も行います。
参加 自由、事前申込不要、科学館地下1Fアトリウムに当日集合
料金 無料
問い合わせ先 大阪市立科学館 学芸課(学芸員)
岳川 有紀子(たけがわ ゆきこ)
電話 06-6444-5184
メール takegawa@sci-museum.jp
ホームページ
http://www.sci-museum.kita.osaka.jp/~yukiko
世界初のプラスチック
1907年、アメリカの化学者ベークランドが開発したフェノール樹脂(後に「ベークライト」として 商標登録)が、世界初の合成プラスチックです。

電気を通すプラスチック(導電性高分子)
ほとんどのプラスチックは、電気を流しません(電気絶縁性)。2000年にノーベル化学賞を受賞した白川英樹博士らが発明したのは、電気を流すプラス チックでした。プラスチックの特製を持ちながら、さらに電気を流すことができる素材として、パソコンやモニタなど利用されています。

半合成プラスチック
半分合成されたプラスチックという意味で、天然の素材を薬品で化学変化させて作られるプラスチックのような素材をいいます。例えばセルロイドは、天然 の木綿繊維に、硝酸、樟脳などの薬品で変化させて作られます。なお、日本に初めてセルロイドがもたらされたのは関西地方で、日本でのセルロイド製造には大 阪の企業が深く関わっています。

展示資料協力
筑波大学白川英樹名誉教授(白川博士写真)、
筑波大学後藤博正教授(導電性高分子ポリアセチレンフィルム)、
パナソニックエレクトロニックデバイス株式会社(導電性高分子コンデンサ)、
テルモ株式会社(プラスチック製医療器具:人工心肺・人工血管・カテーテル)、
株式会社ディアプレックス(形状記憶樹脂製ウェア)、
株式会社タカラトミー(形状記憶樹脂製リカちゃん人形・ジェニー)、
株式会社コラボ(形状記憶樹脂製スプーン・フォーク)、
株式会社NTTドコモ関西(植物性樹脂製携帯電話N701iECO)、
株式会社パイオニア(デンプン樹脂製DVDディスク)、
海遊館(アクリル樹脂製水槽)、
大阪市消防局(ポリカーボネート製顔面防護板、吸水性高分子製土のう)

備考
この企画展示は主に、2005年、2006年の文部科学省科学研究費 奨励研究「プラスチック誕生100年『100年間のプラスチック化学史』についての調査研究1および2」によるものであり、その調査研究の成果を公開するものです。