プレスリリース

企画展「-大阪市立電気科学館開館80周年記念- 電気科学館と日本のプラネタリウムの黎明(れいめい)期」 を開催します

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大阪市立科学館では、平成29年6月13日(火曜日)~8月20日(日曜日)まで、企画展「-大阪市立電気科学館開館80周年記念- 電気科学館と日本のプラネタリウムの黎明(れいめい)期」を開催します。

本展は、大阪市立科学館の前身で80年前の昭和12年(1937年)に開館した大阪市立電気科学館(平成元年[1989年]閉館、以下電気科学館)の活動と、日本にプラネタリウムが導入された黎明期の様子がどのようなものであったかを、新発見のものも交えおよそ50点の資料で紹介するものです。

企画展では、電気科学館で展示していた電気に関する原理や応用を紹介した資料や、電気科学館に設置された東洋初のプラネタリウムに関する資料などを通じて、80年前に始まった、市民に新しい科学を伝える活動の様子を概観します。

また、電気科学館開館の翌年、昭和13年(1938年)に東京の有楽町に開館した我が国2番目のプラネタリウム館「東日天文館」に関する新発見の資料もあわせて展示します。


電気科学館のパンフレット(昭和12年[1937年])

I.開催概要

1.名 称

企画展「-大阪市立電気科学館開館80周年記念- 電気科学館と日本のプラネタリウムの黎明期」

2.会 期

平成29年6月13日(火曜日)から8月20日(日曜日)まで 9時30分から17時まで(観覧券発売は16時30分まで)

※8月13日(日曜日)・14日(月曜日)は開館時間を1時間延長し、9時30分から18時まで(観覧券発売は17時30分まで)

3.休館日

月曜日(ただし、月曜が休日の場合はその翌日)

※8月14日(月曜日)は開館

4.会 場

大阪府大阪市北区中之島4-2-1

地下鉄四つ橋線 肥後橋駅(3号出口)から西へ約500メートル
京阪中之島線 渡辺橋駅(2出口)から南西へ約400メートル

電話番号:06-6444-5656 ファックス:06-6444-5657
ホームページ:http://www.sci-museum.jp/

5.観覧料

大人400円 高校・大学生300円 中学生以下無料

※障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)、大阪市内在住の65歳以上の方は本人のみ無料(要証明)

6.主 催

大阪市立科学館

7.協 力

国立大学法人京都大学宇宙物理学教室図書室、小川誠治氏

8.備 考

関連イベントとして資料を紹介するミニ講演会を予定(決定次第、科学館HP https://www.sci-museum.jp/で知らせします)

II.展示構成および主な展示

本企画展では、4つのテーマにそって資料を展示します。

  1. 大阪市立電気科学館の概要
  2. 「天象館」-電気科学館のプラネタリウム
  3. 「電気館」-電気科学館の展示物
  4. 新発見のプラネタリウム関係資料  ―京都大学山本天文台資料より―
1.大阪市立電気科学館の概要

大阪市立電気科学館(電気科学館)は、昭和12年(1937年)3月13日にオープンした日本初の科学館です。大阪市西区新町の四ツ橋の交差点に建てられました。電気科学館は、電気に関する展示のある「電気館」、プラネタリウムの「天象館」、そして「電気の店」からなっていました。

他に類例がない、科学を紹介する施設としてたちまち人気となった電気科学館は、昭和20年(1945年)3月には空襲を受けて活動の一時休止を余儀なくされたものの、戦後には再開し、平成元年(1989年)に閉館するまでの52年間、累計1900万人が利用し、市民に親しまれました。大阪市立科学館は、電気科学館を継承し、場所を大阪市北区中之島に移転して平成元年(1989年)に開館した施設です。

昭和12年(1937年)のオープン当時のパンフレットや記念絵ハガキをはじめ、入場チケットやパンフレット、ガイドブックなどで、開館当時の雰囲気を紹介します。


電気科学館パンフレット 大阪の新名所 電気科学館(昭和12年[1937年])

【主な展示資料】

電気科学館絵ハガキ(昭和12年[1937年])、電気科学館入場チケット(1980年代)、電気科学館ガイドブック(1980年代)

2.「天象館」-電気科学館のプラネタリウム

電気科学館6階は、「天象館」という名称のプラネタリウムホールでした。これは、日本のみならず東洋初のプラネタリウムでした。プラネタリウムは平成元年(1989年)の閉館時に引退し、現在では大阪市立科学館の地下1階のプラネタリウムホールの入り口前で展示中です。平成12年(2000年)には大阪市の文化財に指定されています。

本展では、プラネタリウム投影で使用する星座の絵を映し出す機械や、星座絵の原板など、開館当時から使われていた実物資料を展示します。さらにプラネタリウムで使われていた電球や、プラネタリウムの紹介パンフレット、スタッフ向けに作られた解説書「遊星儀詳解」なども展示予定です。

【主な展示資料】

星座絵原板、プラネタリウム用電球、プラネタリウムパンフレット(昭和16年[1941年])

3.「電気館」-電気科学館の展示物

電気科学館の2階から5階は「電気館」という名の展示場で、電気に関する原理や応用、照明をはじめ、体験型展示が数多くならんでいました。展示物は改装を重ね、その中には「ロボットスター君」、「透明人間の部屋」など人気の展示も数多くありました。

本展では、開館当時の電気館パンフレットやスタッフ用に作られた展示物解説書などを紹介します。また、1980年代に電気科学館で展示されていたモーターや回路素子の展示を30年ぶりに公開します。

【主な展示資料】

スタッフ用展示物解説書(昭和12年[1937年])、電気館パンフレット

4.新発見のプラネタリウム関係資料  ―京都大学山本天文台資料より―

本企画展では、電気科学館の翌年昭和13年(1938年)に東京にオープンし、8年後に戦災で失われた日本で2番目のプラネタリウム館「東日天文館※」の資料も紹介します。

本展では京都大学に私設の山本天文台※※(滋賀県大津市)から寄贈された資料より、大阪市立科学館の嘉数学芸担当課長の手により今年新発見された資料を中心に紹介します。これにより、電気科学館に加え、失われた東京のプラネタリウムもあわせ、日本のプラネタリウム館の黎明期の様子をご覧いただきます。

【主な展示資料】

「東日天文館開館式 式典次第」(新発見資料、昭和13年[1938年])
冊子「星と宇宙とプラネタリウム解説」(昭和13年[1938年])

※東日天文館(とうにちてんもんかん)
東日天文館は、毎日新聞の前身である、東京日日新聞が、東京都千代田区の有楽町の社屋(現「新有楽町ビルヂング」の所在地)に併設したプラネタリウム館である。開館は昭和13年(1938年)で、日本のプラネタリウム館としては、電気科学館についで古い。また、戦前に活動していたのは、電気科学館とこの東日天文館の2館のみであった。
 なお、東日天文館は昭和20年(1945年)の空襲で被害をうけ、わずか8年で閉館しており、関係資料はわずかしか残っていない。また、この間昭和18年(1943年)には、社名の変更にともない毎日天文館となっている。

※※山本天文台
京都帝国大学教授で天文学者の山本一清氏が、滋賀県の自宅に個人で開設した天文台。山本氏は日本でのプラネタリウム開設に奔走した縁もあり東日天文館の資料も所蔵していた。


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