プレスリリース

7月22日(水)、大阪市立科学館で日食観察会を開催 -大阪で51年ぶりに大きく欠ける「部分日食」-

平成21年7月22日(水)、大阪で太陽が大きく欠ける「部分日食」が見られます。今回ほど大きく欠けるのは、実に51年ぶりとなります。また、硫黄島や鹿児島県のトカラ列島や中国の上海等では、「皆既日食」が見られます。
これに合わせ大阪市立科学館では、「部分日食」の観察会に加え、日食についてよく知り、楽しむための「皆既日食スペシャルレクチャー」を行ないます。こ のレクチャーでは、国立天文台の関口和寛教授に、硫黄島からの日食ライブ中継を交えながら日食のしくみや見方などについて詳しく解説していただきます。ま た当日は、硫黄島からの「皆既日食ライブ中継」の他、「『星の絵本』の読み聞かせ会」など、天文イベントを合わせて行ないます。

事業概要
会 期: 平成21年7月22日(水) 9:30~16:45
会 場: 大阪市立科学館
(〒530-0005 大阪市北区中之島4-2-1)
主 催: 大阪市立科学館、財団法人大阪科学振興協会、大阪市立科学館友の会、国立天文台、読売新聞大阪本社、読売テレビ
後 援: 大阪府、大阪市、同各教育委員会(以上は申請中)
水都大阪2009実行委員会
備 考: 世界天文年公認事業

大阪城と部分日食(1992年12月24日)写真提供:秋田勲

事業一覧 定員 参加費 申込等 <備 考
皆既日食スペシャルレクチャー 800名 1000円 事前申込必要 日食グラス付き
部分日食観察会 なし 無 料 不 要
皆既日食ライブ中継 なし 無 料 不 要 日食終了後は中継録画
天文解説会 なし 無 料 不 要
『星の絵本』の読み聞かせ会 160名 無 料 当日先着順
親子で『星』のパンをつくろう 18組 350円 当日先着順受付 レクチャー参加者のみ申込可

1.皆既日食スペシャルレクチャー(有料・事前申し込み必要)

大阪市立科学館プラネタリウムホールにて、硫黄島からの日食ライブ中継を交えながら、日食とはどういう現象か、どのように観察するといいか、今回の日食 の特徴など、日食についての解説を行ないます。また、日食記念カードに穴をあける工作を行ない、この穴をあけたカードを利用して日食を観察したり、望遠鏡 を使った部分日食観察会に参加していいただきます。

解  説: 関口和寛 国立天文台 光赤外研究部 教授
(世界天文年2009推進室長)
場  所: 大阪市立科学館 プラネタリウムホール他
時  間: 9時30分~11時40分
(プラネタリウムホールでの解説は、このうち約20分間)
定  員: 800名(申込先着)
申込方法: ハガキもしくはFAXにて、「皆既日食イベント大阪・参加希望」と明記の上、参加者全員の氏名、年齢、住所、電話番号を書いて、下記事務局へ申し込み。
ホームページからの申し込みも可。

  • 申込先
    530-8551 大阪市北区野崎町5-9
    読売新聞大阪本社企画事業部内「皆既日食イベント」事務局
    TEL.06-6366-1848, FAX.06-6881-7004
備 考: 参加者には日食観察に必要な「日食グラス」をプレゼント
天候にかかわらず実施します。天候により日食が見られない場合があります。

関口和寛 教授

2.部分日食観察会(無料・申し込み不要)

望遠鏡で部分日食を観察する他、「手鏡」や「木漏れ日」を使った日食観察も行ないます。また、Hαフィルターという特殊なフィルターでも見ていただきます。

時  間: 9時30分~12時30分
場  所: 大阪市立科学館 正面入口前広場
備 考: 参加無料、事前申込不要
天候により日食が見られない場合があります。雨天の場合は中止します。

部分日食観察会の様子 (2004年10月14日、大阪市立科学館にて)

3.皆既日食ライブ中継(無料・申し込み不要)

国立天文台が硫黄島で行なう日食観測を、大型モニターに映写します。硫黄島で皆既日食となるのは11時25分~30分頃です。硫黄島での日食終了後には、中継録画をご覧いただきます。

場  所: 大阪市立科学館 アトリウム
備 考: 参加無料、事前申込不要
硫黄島の天候や回線の状況によっては、皆既日食の様子を中継できない場合があります。

4.天文解説会(無料・申し込み不要)

国立天文台関口和寛教授と大阪市立科学館学芸員により、日食の話からガリレオまで、天文に関するさまざまなことを解説します。

場  所: 大阪市立科学館 アトリウム
時  間: 14時10分~14時40分、16時10分~16時40分
備 考: 参加無料、事前申込不要

5.『星の絵本』の読み聞かせ会(無料・当日先着順)

星にまつわる絵本を、プロジェクターで大きく映しながら、読売テレビのアナウンサーによる読み聞かせ会を行ないます。

場  所: 大阪市立科学館 研修室
時  間: 13時10分~13時40分、15時10分~15時40分
定  員: 各回とも80名、計160名
備 考: 参加無料、当日先着順

6.親子で『星』のパンをつくろう(有料・レクチャー参加者の中から当日先着順受付)

小学6年生以下とその保護者の方(2~4人で一組)で、星や月の形のパンを一組3個作っていただきます。

場  所: 大阪市立科学館 工作室
時  間: 12時30分~13時35分、14時~15時05分、15時30分~16時35分
定  員: 各回とも6組、計18組
参 加 費: 一組 350円
備 考: 「皆既日食スペシャルレクチャー」参加者の中で参加希望の方、当日先着受付順
(各30分前から受付)

参考資料

日食とは

日食は、太陽が月に隠されて欠けて見える現象です。約1ヶ月に1回、月は太陽の手前を通過して新月となりますが、この時、太陽-月-地球が一直線に並ぶ と日食になります。しかし、月が太陽の少し上や下を通過することが多いため、新月の度に日食が起こるわけではありません

皆既日食とは

太陽が月によって全て隠されるのが皆既日食です。皆既日食中には、太陽のまわりに薄く広がるコロナを見ることが できます。地球全体で見ると、1~3年に1度は皆既日食が起こっていますが、皆既日食が見られる範囲は非常に狭いため、場所を限定すると非常に希な現象と なります。
また、太陽のまわりを回る地球の軌道や、地球のまわりを回る月の軌道が楕円形のため、月より太陽の方が少し大きく見えている時もあります。この場合は、 月は太陽全体を隠すことができないため、月のまわりに太陽がリング状に見える金環日食となります。

皆既日食時に見られるコロナ
(1999年8月11日トルコにて、石坂千春学芸員撮影)

【関連データ】
■これから世界で見られる皆既日食・金環日食(2019年まで)

<pdf, 5.54KB >

■大阪付近での皆既日食・金環日食(過去のものも含む)

<pdf, 3.30KB >

皆既日食とは

太陽の一部分しか月に隠されていない日食を部分日食と言います。皆既日食や金環日食になる前後も部分日食です し、太陽と月が少しずれて見える地域では、部分日食だけが見られます。部分日食は、皆既日食や金環日食とは違い広い範囲で見られますが、それでも特定の場 所で部分日食が見られるのは、数年に1度となります。

■大阪で見られる日食(過去のものを含む)

<pdf, pdf, 3.30KB >

食分(しょくぶん)

日食がどの程度欠けるかは「食分」という数字で表わします。これは月が太陽の直径のどの程度まで重なるかを表わしていて、1を越えると皆既日食となります。今回大阪では、一番大きく太陽が欠ける11時5分には食分が0.82となり、太陽がほぼ三日月形になります。

食分と太陽の形

食分0.8程度の部分日食(石坂千春学芸員撮影)

2009年7月22日の日食について

今世紀最大の日食

太陽と月は、見かけの大きさがほとんど同じのため、皆既日食となっている時間(継続時間)は短いのですが、今回の日食は最大6分39秒(硫黄島付近)と、今世紀で一番継続時間が長い皆既日食となります。

大阪で51年ぶりに大きく欠ける部分日食

大阪での部分日食の食分は最大0.82となりますので、あたりが薄暗くなり、気温も下がるかもしれません。大阪でこれほど大きく欠けるのは、1958年以来、51年ぶりになります。

今回の日食の時刻データ
大阪 硫黄島
時刻 食分
第1接触(日食の始まり) 9時47分02秒 10時01分03秒
第2接触(皆既日食の始まり) 11時25分26秒
部分日食の最大 11時05分33秒 0.82
第3接触(皆既日食の終わり) 11時30分44秒
第4接触(日食の終わり) 12時25分26秒 12時52分48秒

今回日食が見られる地域 (c)NASA

年月日 最大食分 天候等 備   考
1958年4月19日 0.87 晴れ
1987年9月23日 0.68 沖縄等で金環日食
1988年3月18日 0.66 晴れ 小笠原沖等で皆既日食
1997年3月9日 0.66 快晴
2009年7月22日 0.82 トカラ列島・硫黄島等で皆既日食(今回)

【関連データ】

■サロス周期

<pdf, 3.30KB >

■世界天文年について

<pdf, 3.30KB >


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