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スタッフだより

科学館で働くスタッフを紹介します

科学館ってどんなところ? どんな人たちが働いているの? などなど、いろいろな角度から大阪市立科学館をご紹介します。

第31回 サイエンスショーができるまで

2010年3月2日

毎日科学館でスタッフがライブで実演している「サイエンスショー」。いったいどうやって、サイエンスショーはできあがるのでしょうか?
今回は、サイエンスショーが出来上がるまでを小野学芸員に聞きました。

サイエンスショーの作りかた


一般的にサイエンスショーを作るに当たって、私たちがどのようなことをしているのかを簡単に紹介します。
サイエンスショーは、3ヶ月に1度テーマが変わりますので、1年に4テーマになります。企画するのは5人の学芸員で、順番に担当を回しています。
テーマ案は各人に任されるのですが、やりたいこと、見せたいことなどいろいろな思いから実験テーマを決めます。

サイエンスショー企画担当者
<イメージです>
 そして各人が翌年行うテーマを持ち寄って、5人で「これはいける、これはいけない」と協議します。ここで、ダメだしをされると、またテーマを1から考える必要がありますので、取りあえず、緊張する打合せになります。この時までに予備実験を済ませておくと、説得力のある提案が出来るわけです。しかしながら、実験を全てクリアしてからの企画書提出というのは難しいものです。尚、現在は、学芸員補助スタッフの下玉さんもサイエンスショーを企画中です。

さて、打合せでOKが出れば、テーマに沿った実験の準備・開発、予備実験などを繰り返します。さらにどのような順番で実験を組み立てていくと、そのサイエンスショーで伝えたい内容がお客さんにうまく伝えられるのか、というストーリーなども考えます。
サイエンスショーは、「実験を見ていただく」のが大前提ですから、お見せできる実験をきちんと用意しなければなりません。この実験開発・改良が結構悩ましいところです。
自分で考える実験以外にも、市販されている実験本やインターネット、知り合いなどからネタを仕入れて、予備実験をしますが、なかなか思う通りに行かないことも多いのです。本などでは、そこに書かれている以外のノウハウなどが必要だったりすることも多々あるからです。
また、小規模な予備実験がうまくいってもサイエンスショーとして見せることができるのか、つまり広い会場で、たくさんの人に見てもらい、1テーマあたり300回程度の実験を繰り返しできるのか、ということも確認しなければなりません。そういった耐久性、費用面、安全面などさまざまな問題をクリアしなければなりません。

     静電気の実験           花火の実験

そして、新サイエンスショーが始まる 約2ヶ月ほど前に、サイエンスショー研究会という公開実験を行います。一般の方もお誘いして実験を見てもらうのですが、そこでも、この実験は、いける・いけないの判断をします。また、いただいた貴重な意見を反映していきます。
このサイエンスショー研究会を踏まえて、さらに実験内容に手を入れて、新サイエンスショー開始1ヶ月ほど前に、ショー担当者へ、また実験を見せます。もちろん、この時点でも「この実験は、つまらない」とボツになることもあります。出来るだけそうならないように準備するわけですが…。
実験の内容とストーリーほぼ固まったら、各人、それぞれ時間のつくときに手を動かして、自分なりのアレンジを加えて新しい実験を憶えるように練習をします。そして各人、緊張する新ネタ第1回目のサイエンスショーに望んでいるのです。

緊張感ただよう「サイエンスショー研究会」

サイエンスショーを作るまでの苦労や裏話を教えてください


まずは、ショーを作る者としては、今までにない新しい実験をお見せしたいという気持ちがあるのですが、30分間すべて新ネタの実験でショーを組み立てるということはなかなかできません。今までやった実験で良かったものに、新しい実験を1~2つ組み込めたらいいほうです。ただ、いつも何か新しい実験できないかなと考えてはいます。

それから最近困ったことというか、ちょっとなぁというのは、ショーをやっていて、「それ知ってる、テレビで見た!」と言われることです。知ってる、知ってると連呼されると、場がしらけてがっかりするというのもあるのですが、テレビで見たことはおいといて、今目の前で起こっていることをしっかり見て欲しい、と思います。
でんじろうさんはじめ、最近はテレビでさまざまな実験を見る機会が多くなりましたが、あくまでもテレビという媒体を通してのバーチャルな体験でしかありません。見た事がある、知ってるだけで終わるのではなく、本当にそうなっているのか?何故そうなるのかとじっくり観察して、考えて欲しいのです。
サイエンスショーは、「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!」のセリフのように、まさに今見ているあなたの前で起きている現象を観察していただきたい場なのです。その現場で起きているリアルな現象を、視覚、聴覚、嗅覚等を研ぎ澄まして観察して欲しいと思っています。そうすることで、自然科学の現象をより深く理解できるはずです。

今回のサイエンスショーは、見学しているお客さんにも参加していただきながら、電池のヒミツを探る実験です。気軽に楽しく、そして、しっかり観察してもらって自分の体や頭を使ってサイエンスショーを見ていただければと思っています。
リアルな体験を!

今回のサイエンスショーのみどころは?


今回のサイエンスショーは、電池のご先祖様についての紹介をします。電池は1800年に発明されたのですが、その電池は、とってもシンプルな材料で作られました。今それを見てもらうと、これが電池???となってしまいます。しかし、しっかりと電圧を発生し、電流を取り出すことができる、まさにエポックメーキングなものです。この電池の発明により、電磁気学が大きく発達し、現在の私たちの生活が便利になっているのです。
ショーでは、その世界初の電池についてのご紹介をはじめ、電池とはなんぞやということをご紹介していきます。 ぜひご覧ください。

         これも電池の実験!?
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