スタッフだより

第40回 アジアの星と神話

2011年1月14日

今回のスタッフだよりは、現在投影中のプラネタリウム「アジアの星と神話」について、企画・制作を担当した嘉数学芸員に話を聞きました。

テーマを決めるきっかけは?

プラネタリウムでは、それぞれの季節の星座を紹介しますが、いま私たちが使っている星座はヨーロッパで発達したものです。なので、星座にまつわる伝説も、ギリシア神話やローマ神話といったヨーロッパの話になります。でも、人々が星空を見て、いろんなことを考えていたのは、世界中どこでも同じはずです。でも、私たちの住む日本をはじめとしたアジア地域で作られた星座や星の伝説って、あまり聞いたことがないですよね。そこで、アジアの人たちが作った星座や伝説をあつめて、紹介しようと企画しました。

確かに、昔の日本で使われていた星座って、知っているようで知らないですね。

日本で、オリオン座やさそり座といったヨーロッパの星座を使うようになったのは、明治時代になってからです。それより昔の日本では、中国の星座を使っていました。中国の星座は、いま私たちが使っている星座とは全く違うもので、日本人は昔から星座を輸入して使っていたんです。なので、日本の古い文化財や記録、文学などにも中国の星座が登場しますし、歴史上の人物は中国流に星をつないでいました。歴史が好きな方は、昔の人々が描いていた星座を見て思いを馳せるのもオススメです。

星の伝説はどうやって調べたのですか?

アジアといっても、星の伝説はいろいろとあります。本やさまざまな資料を使って調べていきます。それから、2009年は「世界天文年」でしたが、その記念として、アジア地域の天文関係者が集まって「アジアの星・宇宙の神話伝説」というプロジェクトが企画されました。これは、アジアの各国・地域で作られた星の神話や伝説を集めるというもので、現在も作業が継続中です。今回の制作にあたっては、このプロジェクトの協力もいただきました。

星の伝説の紹介で、見どころはありますか?

星の伝説の紹介では、ストーリーに沿ったイラストが登場します。宝塚大学で美術を専攻する学生さんたちが描いてくださいました。7人の学生さんがそれぞれ一つずつ伝説を担当し、イラストを制作しています。制作は、学生さんとストーリーやと衣装、構図などを相談しながら、3ヶ月近くかけて行ないました。描き手の個性と作風を生かしていますので、それぞれのテイストの違いも楽しんでいただければと思います。

ポスター用イラスト  ©宮崎ひかり     

インドの日食伝説  ©川崎宏恵   

 むりかぶし伝説  ©高山茜    

韓国の日食伝説  ©中村和斗   

インドネシアの天の川伝説  ©山崎 歩   

インドネシアの南十字伝説  ©岩橋 藍   

最後にひとこと


嘉数 学芸員

今回ご紹介するお話は、日本や中国、ベトナムからインドまで、広い範囲にわたっています。用意した話題は8つあるのですが、時間の関係もあり一度に全部をご紹介できません。そこで、時々内容を入れ替えていますので、2回、3回とお楽しみいただけます。日頃はあまり見聞きすることのない、アジアの星座や伝説をお楽しみいただければ嬉しいです。

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