スタッフだより
第100回 プラネタリウム「銀河の世界」
「銀河の世界」のねらいは?
銀河はとても美しい天体です。
銀河は数億~数兆個もの星が集まった、とてつもなく大きな天体ですが、一口に銀河といっても、その形はいろいろなタイプがあります。
なぜこんなにも美しい、そしてさまざまな形の銀河が生まれたのでしょうか?
銀河の形のひみつにせまるのが、このプログラムのねらいです。
銀河の形には、どんなタイプがあるんですか?
大きく分けると3つのタイプがあります。
・うずまき模様のある平たい円盤状のうずまき銀河(円盤銀河ともいいます)…私たちのいる天の川銀河もうずまき銀河です。
・まるいボールのような形の楕円銀河…楕円銀河はうずまき銀河より大きいものがあります
・きっちりとした形のない不規則銀河…不規則銀河は小さいですが、最も多い銀河のタイプです。複数の銀河が絡み合ったようなものもあります。
そして、タイプごとにある場所もちがいます。
うずまき銀河は銀河があまりない田舎のような場所に多くあり、楕円銀河はたくさんの銀河が群れている大都会のような場所に多いです。そして見つかっているほとんどの不規則銀河は大きめの銀河の近くにあります。
銀河の大集団MACSJ0717.5+3745(写真提供:NASA, ESA and the HST Frontier Fields team (STScI))
「銀河の世界」のねらいは?
その理由を知るために、天文学者たちは大きな望遠鏡を使って、より遠くの銀河の姿をさぐってきました。 遠くを見れば見るほど、銀河の昔の姿が見えてきます。
すると、110億年ぐらい前には、すでに今と同じような大きさ、形の銀河があったことがわかりました。
でも、さらに過去へと遡っていくと、銀河の姿は今とは違っていたのです。 120~130億年ほど前の銀河は、小さくて不規則な形をしたもの、複数の塊がくっ付いたような形のものが多いことが分かってきました。
銀河は小さな不規則銀河のなかまとして生まれ、この赤ちゃん銀河が集まって、大きな銀河へと成長してきたようです。
宇宙ではモノが集まる時、うずをまく、という性質があります。
赤ちゃんが銀河が合体して大きく成長する時、まず、うずまき銀河ができます。
そして、銀河がたくさんできた場所では、今後は銀河どうしの合体が起き、まるく大型の楕円銀河になっていく・・・大雑把にいうと、このような成長プロセスを経てきたので、タイプごとに銀河のある場所が分かれているのです。
このプログラムの見どころは?
私たちのいる天の川銀河はうずまき型をしています。 天の川銀河も120~130億年ほど前、小さな赤ちゃん銀河がたくさん集まって、今の形へと変わってきました。
しかしこの姿も永遠ではありません。あと30~40億年後に、天の川銀河は、となりのアンドロメダ銀河と合体する、と考えられています。
そして60~70億年後には、一回り大きい楕円銀河になります。
このプログラムでは、そんな遠い将来、地球(があればの話ですが…)からどんな光景が見えるのかもご紹介しています。
最後にひとこと
石坂千春学芸員
私は銀河が大好きです!
宇宙には無数の銀河が浮かんでいて、そうした銀河ひとつひとつに何千億個もの星がある」ということを想像するだけで夢見心地になります。
いっしょに「銀河の世界」に萌えましょう!投影は5月29日(日)までです!
スタッフだより
- 第150回 ノーベル賞受賞100年記念「アインシュタイン展」
- 第149回 全天周映像作品「ブラックホールを見た日~人類100年の挑戦~」
- 第148回 プラネタリウム「天王星発見240年」
- 第147回 南部陽一郎生誕100周年記念 企画展示「ほがらかに」―南部陽一郎の人生と研究―
- 第146回 プラネタリウム「冬の天の川」
- 第145回 プラネタリウム「HAYABUSA2 ~REBORN」
- 第144回 サイエンスショー「ふしぎな形」
- 第143回 プラネタリウム「火星ふたたび接近中!」
- 第142回 ミニ企画「積み木のルーツ~フレーベル『恩物』」展
- 第141回 プラネタリウム「夜空の宝石箱『すばる』」
- 第140回 いろいろな楽器のグループ分け
- 第139回 サイエンスショー「電池がわかる」
- 第138回 プラネタリウム「星空歴史秘話」
- 第137回 プラネタリウム「木星と土星の世界」
- 第136回 「蜃気楼(しんきろう)」を見てみませんか?
- 第135回 プラネタリウム「宇宙ヒストリア~138億年、原子の旅~」
- 第134回 プラネタリウム。リニューアルの舞台裏
- 第133回 展示場のリニューアル
- 第132回 大阪市立科学館と大阪大学
- 第131回 展示場リニューアル準備 ~気象コーナー~
- 第130回「はやぶさ2」
- 第129回 スペシャルナイト「さよならインフィニウムL-OSAKA」
- 第128回「2018サイエンスサーカス・ツアー・ジャパン」
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- 第126回「科学デモンストレーター10周年」
- 第125回「火星大接近」
- 第124回 サイエンスショー「ふわふわ、きらきら!シャボン玉サイエンス」
- 第123回 プラネタリウム「眠れなくなる宇宙のはなし」
- 第122回 プラネタリウム「はるかなる大マゼラン雲」
- 第121回 サイエンスショー「虹でじっけん、光のせかい」
- 第120回 幼児のための企画展「にじのせかい」
- 第119回 プラネタリウム「ブラックホール合体!重力波」
- 第118回 企画展「大阪市立科学館資料で見るノーベル賞展」
- 第117回 サイエンスショー「マイナス200℃のふしぎ」
- 第116回 プラネタリウム「秋の夜長に月見れば」
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- 第111回 企画展「石は地球のワンダー~鉱物と化石に魅せられた2人のコレクション~」
- 第110回 プラネタリウム「見えない宇宙のミステリー~謎の光・X線をとらえろ~」
- 第109回 「星図の描き方」
- 第108回 サイエンスショー「静電気なんてこわくない!?」
- 第107回 プラネタリウム解説デビュー裏話
- 第106回 サイエンスショー「ふしぎな形にだまされるな!」
- 第105回 「化学と宮沢賢治」
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- 第91回サイエンスショー「赤青緑の光サイエンス」
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- 第89回プラネタリウム「天の川をさぐる」
- 第88回プラネタリウム「ボイジャー太陽系脱出」
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- 第78回 プラネタリウム「月へいこう!~おためし月面生活~」
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- 第69回 サイエンスショー「マイナス200℃の世界」のご紹介
- 第68回 プラネタリウム2013年夏のプログラム紹介
- 第67回 くうきフシギ発見!~シーオーツーのひみつ~
- 第66回 プラネタリウム「未来の星座を見てみよう」
- 第65回 パンスターズ彗星!
- 第64回 サイエンスショー「サウンド・オブ・サイエンス♪」
- 第63回 『宇宙のハーモニー ~奇跡の地球に生まれて~』 のできるまで
- 第62回 プラネタリウム新プログラム「オーロラ」
- 第62回 プラネタリウム新プログラム「木星」
- 第61回 展示場3階「色の化学」
- 第60回 宇宙に浮かぶ望遠鏡
- 第59回 光のヒ・ミ・ツ
- 第58回 企画展「渋川春海と江戸時代の天文学」を開催します
- 第57回 新スタッフ紹介
- 第56回 プラネタリウム・キッズタイムと新プログラム
- 第55回 金環日食
- 第54回 そらみたことか-気象光学現象について-
- 第53回 電気科学館の思い出
- 第52回 科学デモンストレーターとは何か?
- 第51回 「世界化学年2011」を振り返る
- 第50回 プラネタリウムリニューアルオープン
- 第49回 皆既月食
- 第48回 新展示「風車」登場!
- 第47回 アンドロメダ銀河の正体
- 第46回 花火の化学展
- 第45回 七夕にまつわる新発見!
- 第44回 「蜃気楼」ってなんだろう
- 第43回 新館長よりご挨拶
- 第42回 科学館ミニブック 第2弾!第3弾!登場
- 第41回 世界化学年2011
- 第40回 アジアの星と神話
- 第39回 科学館のおすすめ展示 その2
- 第38回 はやぶさ帰還カプセル展示を終えて
- 第37回 科学館のおすすめ展示 その1
- 第36回 新スタッフ紹介
- 第35回 大型映像を見よう
- 第34回 「はやぶさ」遂に地球へ帰還
- 第33回 科学館もおでかけします
- 第32回 展示場をより楽しむ方法
- 第31回 サイエンスショーができるまで
- 第30回 科学館天文台
- 第29回 モバイルプラネタリウム
- 第28回 宇宙の「謎」を解き明かす
- 第27回 流星群を観察してみませんか?
- 第26回 20周年を迎えて
- 第25回 はじめまして!
- 第24回 「皆既日食」見て来ました!
- 第23回 「7月22日、日食を見よう!」
- 第22回 「広報担当S&Yの試写レポート」
- 第21回 「宇宙がわかる」
- 第20回 「HAYABUSA」公開開始!
- 第19回 「いろいろ集めてます!第2弾」
- 第18回 「世界天文年2009」
- 第17回 「元素がわかる」
- 第16回 「ペルセウス座流星群を見よう!」
- 第15回 「新!展示場 誕生」
- 第14回 「天の川を見よう」
- 第13回 「リニューアルまであと2ヶ月!」
- 第12回 「サイエンスガイドって?」
- 第11回 「137億年の歴史」
- 第10回 「プラネタリウムのライブ解説」
- 第9回 「いろいろ集めてます」
- 第8回 「電気びりびり」
- 第7回 「プラスチック 100年」
- 第6回 「プラネタリウムの今昔」
- 第5回 「結晶の世界」
- 第4回 「密着!学芸員」
- 第3回 「そらみたことか」
- 第2回 「流れ星を追いかける男」
- 第1回 「ほないくで」
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本日のプラネタリウム
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