スタッフだより
第107回 プラネタリウム解説デビュー裏話
2016年12月2日
今回のスタッフだよりは、プラネタリウム解説デビューから半年をむかえた西岡学芸員に話を聞きました。
そもそも…プラネタリウムの解説席はどこにあるんでしょうか?
大阪市立科学館では、プラネタリウムホールの一番うしろでお話しています。プラネタリウムの操縦席になっていて、星を出したり動かしたり、星座絵を出したり…。色々な操作をするための機械やボタンがたくさんあります。ちなみに、この操縦席のことをコンソールといいます。
デビューしたときのことは覚えてますか?
もちろんです!デビュー記念日は、2016年4月28日でした。解説練習を始めて約1か月。デビュー当日は、朝からとても緊張でした。前日、前々日の練習も緊張しすぎて汗びっしょり…。本番の緊張はどうなることか…と思っていたのですが、いざプラネタリウムホールに行くと、写真を撮ってもらったり、とにかく、「準備をしなければ!」という気持ちとで、思っていたほどの緊張はありませんでした。しかも、遠足で来てくれている小学生のワクワク空気がホールに広がっていて、私も楽しい気持ちになりました。
そして、いよいよ投影開始の時間が…。やっぱり、とても緊張して手が震えました。
でも、そこで助けてくれたのは、お客さま。星を指さしてくれたり、私が話すことに反応してくれたり、楽しそうに星を見てくださっていました。その空気に助けてもらって、私も、緊張はしましたが、楽しく投影することができました。そして、ずっとお世話になっていた学芸員さんに横で見守っていただいていたことも、とても心強かったです。
デビュー日のことは『科学館のできごと』で紹介してもらいました☆
(科学館のできごと は こちら)
どんな練習をしたんですか?
①台本作り&セリフ覚え …話す内容を考えて、ひたすらつぶやいて覚えます。
②操作を覚える …内容に合わせた星空を出せるよう、プラネタリウムの操作を確認・覚えます。
③イメージトレーニング&セリフの調整 …操作をしているつもり、本番のつもりで、しゃべる練習をします。このとき、セリフを読んでいる感じになってないか、自然にしゃべれているかも確認します。
④コンソールで実際に投影練習 …本番と同じように練習します。
私はこんな感じで練習していました。今も、新しいプログラムの練習など、基本的には同じです。
操作を教えてもらっている様子
(コンソールにて)
投影はもう慣れましたか?
操作やしゃべることには少しずつ慣れてきたのですが…。星は毎日少しずつ動いているんです!
見えていた星が沈んで見えなくなったり、新しい星が昇ってきたり…星空は少しずつ変わります。そのため、星や星座の勉強をしたり、紹介する内容やストーリーを考えたり。決められた時間の中で、どうすればわかりやすいか、興味を持ってもらえるか、また、実際の空でも星を見たいと思ってもらえるか…などなど。天文の知識だけでなく、言い回しや表現方法など、勉強と試行錯誤の毎日です。まだ星空が変わっていくと準備にあたふたしていますが、新しい星空との出会いは楽しくて、常に新鮮な気持ちです。
プラネタリウムを見るときのポイントってありますか?
見るときのポイント、ではないかもしれないのですが。。。 同じような星空の解説でも、解説者や場所(施設)によって雰囲気は結構違います。星空を映し出す機械(投影機)も違っていて、現在、大阪市立科学館では丸い形をした投影機(写真:左)を使っていますが、大阪市立科学館の前身である大阪市立電気科学館では、ダンベルのような形の投影機(写真:右)を使っていたようです。ちなみに、大阪市立電気科学館のプラネタリウムは日本初のプラネタリウム!!使われていた投影機は、現在、大阪市指定文化財に登録されています。科学館に実物を展示していますので、ぜひご覧になってみてください。そして、投影中はゆったりと満天の星空をお楽しみください☆
インフィニウム L‐OSAKA(現在使用中)カールツァイスⅡ型
最後にひとこと
西岡里織学芸員
たくさんの方に助けていただいて、デビュー、そして、解説半年記念日(?)をむかえることができました。
これからも、たくさんの方にワクワクしていただけるような、星を見たいと思っていただけるような解説ができるように頑張ります!
みなさん、ぜひプラネタリウムに遊びに来ていただいたあとに、本当の星空を見上げてみて下さい。今までとは一味違った星空の世界に出会えるかもしれません☆
スタッフだより
- 第150回 ノーベル賞受賞100年記念「アインシュタイン展」
- 第149回 全天周映像作品「ブラックホールを見た日~人類100年の挑戦~」
- 第148回 プラネタリウム「天王星発見240年」
- 第147回 南部陽一郎生誕100周年記念 企画展示「ほがらかに」―南部陽一郎の人生と研究―
- 第146回 プラネタリウム「冬の天の川」
- 第145回 プラネタリウム「HAYABUSA2 ~REBORN」
- 第144回 サイエンスショー「ふしぎな形」
- 第143回 プラネタリウム「火星ふたたび接近中!」
- 第142回 ミニ企画「積み木のルーツ~フレーベル『恩物』」展
- 第141回 プラネタリウム「夜空の宝石箱『すばる』」
- 第140回 いろいろな楽器のグループ分け
- 第139回 サイエンスショー「電池がわかる」
- 第138回 プラネタリウム「星空歴史秘話」
- 第137回 プラネタリウム「木星と土星の世界」
- 第136回 「蜃気楼(しんきろう)」を見てみませんか?
- 第135回 プラネタリウム「宇宙ヒストリア~138億年、原子の旅~」
- 第134回 プラネタリウム。リニューアルの舞台裏
- 第133回 展示場のリニューアル
- 第132回 大阪市立科学館と大阪大学
- 第131回 展示場リニューアル準備 ~気象コーナー~
- 第130回「はやぶさ2」
- 第129回 スペシャルナイト「さよならインフィニウムL-OSAKA」
- 第128回「2018サイエンスサーカス・ツアー・ジャパン」
- 第127回「スーパー磁石で大実験」
- 第126回「科学デモンストレーター10周年」
- 第125回「火星大接近」
- 第124回 サイエンスショー「ふわふわ、きらきら!シャボン玉サイエンス」
- 第123回 プラネタリウム「眠れなくなる宇宙のはなし」
- 第122回 プラネタリウム「はるかなる大マゼラン雲」
- 第121回 サイエンスショー「虹でじっけん、光のせかい」
- 第120回 幼児のための企画展「にじのせかい」
- 第119回 プラネタリウム「ブラックホール合体!重力波」
- 第118回 企画展「大阪市立科学館資料で見るノーベル賞展」
- 第117回 サイエンスショー「マイナス200℃のふしぎ」
- 第116回 プラネタリウム「秋の夜長に月見れば」
- 第115回 「大人も子どもも、紫キャベツ!」
- 第114回 「空を眺めると…~夏の雲はモクモク雲~」
- 第113回 プラネタリウム「木星と土星を見よう」
- 第112回 プラネタリウム「見上げよう!未来の星空」
- 第111回 企画展「石は地球のワンダー~鉱物と化石に魅せられた2人のコレクション~」
- 第110回 プラネタリウム「見えない宇宙のミステリー~謎の光・X線をとらえろ~」
- 第109回 「星図の描き方」
- 第108回 サイエンスショー「静電気なんてこわくない!?」
- 第107回 プラネタリウム解説デビュー裏話
- 第106回 サイエンスショー「ふしぎな形にだまされるな!」
- 第105回 「化学と宮沢賢治」
- 第104回 プラネタリウム「星空オールナイト」
- 第103回 プラネタリウム「火星・土星・冥王星ツアー」
- 第102回 プラネタリウム「ファミリータイム」
- 第101回 この夏は「花火×化学」
- 第100回 プラネタリウム「銀河の世界」
- 第99回 プラネタリウム「星の誕生」
- 第98回 「スーパー磁石で大冒険」
- 第97回 「鉱物の結晶構造」
- 第96回 「だれでもできる!天体写真を写してみよう」
- 第95回 プラネタリウム「ロゼッタ、彗星を探査せよ」
- 第94回 サイエンスショー「フシギな偏光板」
- 第93回 企画展「光とあかり」
- 第92回プラネタリウム「ブラックホール」
- 第91回サイエンスショー「赤青緑の光サイエンス」
- 第90回国際光年協賛「花火の色とひかり展」
- 第89回プラネタリウム「天の川をさぐる」
- 第88回プラネタリウム「ボイジャー太陽系脱出」
- 第87回サイエンスショー「飛ばしてみよう!」
- 第86回 プラネタリウム「オーロラ」
- 第85回 サイエンスショー「バランス大実験」
- 新年のごあいさつ
- 第84回 プラネタリウム「ビッグバン~宇宙ヒストリア~」
- 第83回 サイエンスショー「水の科学」:凍らない水
- 第82回 プラネタリウム「宇宙人をさがす冴えたやり方―沈黙のフライバイ」
- 第81回 「はやぶさ2」 プラネタリウム&企画展について
- 第80回 サイエンスショー「空気パワー」
- 第79回 プラネタリウム「天の川って、なんだろう」
- 第78回 プラネタリウム「月へいこう!~おためし月面生活~」
- 第77回 オーストラリア・パワーハウスミュージアム訪問記(後編)
- 第77回 オーストラリア・パワーハウスミュージアム訪問記(前編)
- 第76回 プラネタリウム「南十字星にあいにいこう」
- 第75回 「都会の星」写真展
- 新年のごあいさつ
- 第74回 サイエンスショー「炎のアツい科学」
- 第73回 プラネタリウム「オーロラ」
- 第72回 企画展「色の彩えんす」まもなく終了
- 第71回 プラネタリウム「宇宙のトップスター」
- 第70回 国際会議で発表
- 第69回 サイエンスショー「マイナス200℃の世界」のご紹介
- 第68回 プラネタリウム2013年夏のプログラム紹介
- 第67回 くうきフシギ発見!~シーオーツーのひみつ~
- 第66回 プラネタリウム「未来の星座を見てみよう」
- 第65回 パンスターズ彗星!
- 第64回 サイエンスショー「サウンド・オブ・サイエンス♪」
- 第63回 『宇宙のハーモニー ~奇跡の地球に生まれて~』 のできるまで
- 第62回 プラネタリウム新プログラム「オーロラ」
- 第62回 プラネタリウム新プログラム「木星」
- 第61回 展示場3階「色の化学」
- 第60回 宇宙に浮かぶ望遠鏡
- 第59回 光のヒ・ミ・ツ
- 第58回 企画展「渋川春海と江戸時代の天文学」を開催します
- 第57回 新スタッフ紹介
- 第56回 プラネタリウム・キッズタイムと新プログラム
- 第55回 金環日食
- 第54回 そらみたことか-気象光学現象について-
- 第53回 電気科学館の思い出
- 第52回 科学デモンストレーターとは何か?
- 第51回 「世界化学年2011」を振り返る
- 第50回 プラネタリウムリニューアルオープン
- 第49回 皆既月食
- 第48回 新展示「風車」登場!
- 第47回 アンドロメダ銀河の正体
- 第46回 花火の化学展
- 第45回 七夕にまつわる新発見!
- 第44回 「蜃気楼」ってなんだろう
- 第43回 新館長よりご挨拶
- 第42回 科学館ミニブック 第2弾!第3弾!登場
- 第41回 世界化学年2011
- 第40回 アジアの星と神話
- 第39回 科学館のおすすめ展示 その2
- 第38回 はやぶさ帰還カプセル展示を終えて
- 第37回 科学館のおすすめ展示 その1
- 第36回 新スタッフ紹介
- 第35回 大型映像を見よう
- 第34回 「はやぶさ」遂に地球へ帰還
- 第33回 科学館もおでかけします
- 第32回 展示場をより楽しむ方法
- 第31回 サイエンスショーができるまで
- 第30回 科学館天文台
- 第29回 モバイルプラネタリウム
- 第28回 宇宙の「謎」を解き明かす
- 第27回 流星群を観察してみませんか?
- 第26回 20周年を迎えて
- 第25回 はじめまして!
- 第24回 「皆既日食」見て来ました!
- 第23回 「7月22日、日食を見よう!」
- 第22回 「広報担当S&Yの試写レポート」
- 第21回 「宇宙がわかる」
- 第20回 「HAYABUSA」公開開始!
- 第19回 「いろいろ集めてます!第2弾」
- 第18回 「世界天文年2009」
- 第17回 「元素がわかる」
- 第16回 「ペルセウス座流星群を見よう!」
- 第15回 「新!展示場 誕生」
- 第14回 「天の川を見よう」
- 第13回 「リニューアルまであと2ヶ月!」
- 第12回 「サイエンスガイドって?」
- 第11回 「137億年の歴史」
- 第10回 「プラネタリウムのライブ解説」
- 第9回 「いろいろ集めてます」
- 第8回 「電気びりびり」
- 第7回 「プラスチック 100年」
- 第6回 「プラネタリウムの今昔」
- 第5回 「結晶の世界」
- 第4回 「密着!学芸員」
- 第3回 「そらみたことか」
- 第2回 「流れ星を追いかける男」
- 第1回 「ほないくで」
開館日カレンダー
■は休館日です
本日のプラネタリウム
残席情報
開始時間 | 残席 | タイトル |
---|---|---|
09:50 | 終了 | 学習投影(学校団体専用) |
11:00 | 終了 | ファミリータイム |
11:55 | 終了 | 学習投影(学校団体専用) |
13:00 | 終了 | まだ見ぬ宇宙へ |
14:00 | 終了 | 探れ!天の川の姿 |
15:00 | 104 | まだ見ぬ宇宙へ |
16:00 | 225 | 探れ!天の川の姿 |
- 所要時間
- 約45分間
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