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スタッフだより

科学館で働くスタッフを紹介します

科学館ってどんなところ? どんな人たちが働いているの? などなど、いろいろな角度から大阪市立科学館をご紹介します。

第108回 サイエンスショー「静電気なんてこわくない!?」

2017年1月18日

今回のスタッフだよりは、サイエンスショー「静電気なんてこわくない!?」の企画・制作を担当した大倉学芸員に話を聞きました。

どんなサイエンスショーなのですか?

 気温が下がり、空気が乾燥する冬は静電気の季節ですね。楽しい実験で静電気の性質を調べます。バチンとこないで済む方法も紹介します。

どうして静電気は起きるのですか?

 バチンとしたとき、静電気が起きた!とよく言いますが、その瞬間に起きるのではなく、もともとヒトの体に溜まっていた静電気が逃げたとき、バチンとするのです。あらゆる物体は静電気を帯びてなくとも、プラスとマイナスの電気をたくさん持っています。その量が正確に一致し、中和しているので全体として電気を持っていないように見えるのです。でも、何かのきっかけでバランスは崩れます。ヒトの体にはプラスの電気が溜まりやすいようです。そして金属製のドアノブなどに触ったときに、一気に電流が流れバチンと来るのです。


どうしてプラスの電気がヒトに溜まるのですか?

 物体の中には「電子」と呼ばれるマイナスの電気を持った粒がたくさんあります。これは小さく軽いので、モノとモノを接触させただけで一方からもう一方に移動します。引き離したとき、電子が減っている方がプラス、増えたほうがマイナスになります。ところが、接触させたと言ってもツルツルに見えてもミクロの世界では、表面はガタガタであまり接触しているとは言えません。だから、静電気を起こすときにゴシゴシと擦るのですね。  
 冬は重ね着をします。アクリルやポリエステルなどのセーターと羊毛や毛皮の素材が擦れると静電気が起こります。ヒトはプラスにもマイナスにもなるのですが、プラスの電気が体に溜まることが多いようです。


静電気にはどんな性質があるのですか?

 くっついたり、反発したりする力が生まれます。磁石に似てますね。プラスどうし、マイナスどうしの間では反発力が、プラスとマイナスの間ではくっつく力が働きます。
 あらゆる物体はプラスとマイナスの電気をたくさん、同じだけ持っています。これが電気を帯びてない状態です。ところが、プラスになったものが近づいてきたら、何が起こるでしょう。それまで電気的に中性だったのに、マイナスが引き付けられ、プラスは遠くに行こうとします。結果的に表面にマイナスが現れます。そのため、こすってもいないのに、電気持っているものに引き寄せられてしまうのです。これは、プラスを近づける代わりにマイナスを近づけても同じです。静電気を帯びたものがまとわりついて来ることがあります。それは、上のような理由だったのですね。


静電気のバチンから逃れる方法はありませんか。

 江戸時代は、アクリルやポリエステルなどのセーターなんてありませんでした。ゴム靴もありませんでした。昔の人は静電気が起きにくかったのではないでしょうか。逆に現代人は静電気がたまりやすい生活をしています。静電気が体にたまってしまうのは仕方ないのです。問題は、バチンとならないようにすることです。  
 ヒトの体には、数千ボルトから数万ボルトの静電気がたまることがあります。金属のドアノブなどに触ると、体に溜まったこの静電気が一気に流れるので痛い思いをするのです。ドアノブの前に、木の扉や柱、土壁などに触って体に溜まった静電気を逃がしてください。木や土は電気を流さないと思われていますが、このような高い電圧のときは、少しずつですが、電気を流すのです。少しずつですから痛くありません。そして、体に静電気が溜まってないので、ドアノブに触っても大丈夫です。





最後にひとこと

大倉宏学芸員

静電気の性質を知れば、冬のバチンから逃れることができます。でも、慣れればそんなに痛いものでもないように思います。逆によく見ると小さな火花が飛んでいたりして面白いです。いつも静電気が起こるところでは、僕はよく観察するようにしています。セーターを脱ぐときも部屋の灯りを消してから脱ぎます。面白いですよ!


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