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スタッフだより

科学館で働くスタッフを紹介します

科学館ってどんなところ? どんな人たちが働いているの? などなど、いろいろな角度から大阪市立科学館をご紹介します。

第136回 「蜃気楼(しんきろう)」を見てみませんか?

2019年5月4日

以前、このコーナーで長谷川学芸員に「「蜃気楼」ってなんだろう」と話を聞きましたが、どうすれば実際に蜃気楼を見ることができるのか、再び長谷川学芸員に話を聞いてみました。

蜃気楼ってどんなものですか?

詳しくは以前お話した時の記事を見ていただくのがいいのですが、蜃気楼は、気温による空気の屈折率の違いによって、10kmとか20kmくらい離れた遠くの景色が上下に伸びたり、一部が上下反転して見えたりする現象です。春のよく晴れて気温がぐんぐん上がるような日に発生することが多いのですが、遠くの景色ですので、見るためには双眼鏡、撮影には望遠レンズと三脚が必要です。
一番上の写真が通常(蜃気楼が発生していない時)の景色で、蜃気楼が発生すると、堤防が上下に引き伸ばされて太く見えたり、家がものすごく高く見えたりしています。一番下の写真では、堤防のところに青い筋が写っていますが、これは海と堤防の一部が上下反転したために、堤防の中に海の一部があるように見えているのです。

蜃気楼はどこに行けば見えるのですか?

蜃気楼が見られることで一番有名なのは富山県ですが、大阪湾でも蜃気楼は発生しています。大阪湾では海岸に出られるところが限られていますので、私のおすすめは大阪南港野鳥園や須磨海岸です。

大阪南港野鳥園へは、ニュートラムの「トレードセンター前駅」から歩いて10分ちょっとで、無料の駐車場もあります。開園は朝9時~夕方5時で、水曜日は休園日ですが、展望塔という建物の中から観察できますので、日焼けを気にせず、いつ発生するかわからない蜃気楼を待つのに便利です。
大阪南港野鳥園からは西に明石海峡大橋が見えていて、蜃気楼が発生すると特に明石海峡大橋の形の変化がわかりやすいです。

須磨海岸は、JR「須磨駅」や山陽電車「山陽須磨駅」からすぐで、有料ですが駐車場もあります。須磨海岸からは、蜃気楼が発生すると、大阪湾を航行する船や、空気が澄んでいれば対岸の大阪南部方面の景色が変形して見えます。




【着陸する飛行機の蜃気楼】
船の蜃気楼は4倍速、橋の蜃気楼は150倍速にしていますので、実際にはもっとゆっくりと変化します。

蜃気楼を見るときの注意点は?

まずは、「春のよく晴れて気温がぐんぐん上がるような日に発生することが多い」ので、このような日を選ぶことが重要です。
時期としては、毎年3月頃から梅雨に入る頃までが蜃気楼シーズンで、午前中よりも午後に発生することが多いです。天気予報で大阪や神戸の天気が晴れというだけでなく、最低気温と最高気温の差が10度くらいあって、天気図では高気圧がちょうど近畿の上にあるような日は、蜃気楼が発生する可能性が高いです。
蜃気楼を見るには双眼鏡、撮影には望遠レンズと三脚が必要です。また、蜃気楼が出現する日は天気がいい日ですので、須磨海岸など屋外で観察する場合は、帽子や日焼け対策、水分補給にも注意してください。
後は気長に待つこと。蜃気楼が発生していない間にも、景色をよく観察しておくと、変化に気づきやすくなります。また、写真撮影している場合は、最初に写した写真と比べてみて、変化していることに気づいたということもあります。


最後にひとこと

長谷川能三学芸員

最近は、いろいろな自然現象がSNSなどで話題になることも多く、それをきっかけに実際に空を見たり…という方も多いようです。蜃気楼も写真や映像だけでなく、実際に見ていただければと思います。

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