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スタッフだより

科学館で働くスタッフを紹介します

科学館ってどんなところ? どんな人たちが働いているの? などなど、いろいろな角度から大阪市立科学館をご紹介します。

第19回 「いろいろ集めてます!第2弾」

2009年2月4日

昨年2008年1月に、嘉数学芸員が「科学館のお宝」を紹介して、1年が経ちました。1年間で科学館には、新しいコレクションがたくさん増えました。
今回は、第2弾ということで、嘉数学芸員一押しの大変!貴重な天文書を紹介します。


嘉数学芸員

世界天文年を記念して、天文に関する貴重な本の展示会が行なわれています。


今回の展示会では、15世紀から18世紀のヨーロッパで出版された、天文学の本を紹介しています。ガリレオが地動説を紹介した「天文対話」をはじめ、全部で5種類の天文書があります。

オススメの本はどれ?


もう全部オススメ!一見すると単なる古い本なんですが、実はすごい本なんですよ。
例えば「天文対話」は、太陽が宇宙の中心にあるという「地動説」を紹介した内容であったために、著者のガリレオが宗教裁判にかけられたという、有名なエピソードをもつ本です。

ガリレオ・ガリレイ「天文対話」

展示品にまつわる面白いエピソードはありますか?


ラランドの「天文学」は、日本と深い関係のある本です。この本はフランス語で書かれていますが、オランダ語に訳されたバージョンも出版されていて、それが江戸時代の日本に輸入されていました。
この本を手に入れたのは幕府の天文台に勤める高橋至時という大阪出身の学者でした。高橋さんは苦手なオランダ語を解読しながらがんばって翻訳し、半年間で書き上げた研究ノートは何と2,000ページにもなるんです。でも、無理したために病気にかかり亡くなってしまいました。


ラランド「天文学」  

高橋至時さんの肖像画は実はないんです。
というわけで、想像で描いてもらいました。

江戸時代の日本人が読んだ本もあるんですね


高橋さんは、日本地図を作った伊能忠敬の先生でした。伊能さんが地図作りを始めたもともとの動機は、地球の大きさを知りたいと言う高橋先生の思いを実現することにありました。そして伊能さんは3年かけて測量し、その結果から、地球の大きさを計算してみたんです。でも、高橋先生は自分が考えていた予想値と違うことから、伊能さんの結果を信じませんでした。
でもその後、高橋先生がラランドの「天文学」を手に入れて、そこに書かれた地球の大きさの値を見ると、伊能さんの計算値とバッチリ合っていたので、二人で大喜びしたというエピソードがのこっています。

展示をご覧になる方にメッセージを


昔から人々は、私たちの住む宇宙って一体どうなっているんだろうと探求してきました。展示している本には、そんな探求の足跡が凝縮されています。
ガリレオは、まさに命を懸けて「天文対話」を書きましたし、高橋さんはラランドの本を研究したために寿命を縮めてしまっています。
もし今回の展示に興味を持たれたら、展示品にまつわるエピソードなどを調べてみてはいかがでしょうか。より一層楽しくご覧いただけると思いますよ。

今回ご紹介した、貴重な天文書は、展示場4階で12月末<予定>まで公開しています。
ぜひ、この機会にご覧ください。

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