スタッフだより

第128回「2018サイエンスサーカス・ツアー・ジャパン」

2018年9月2日

今回のスタッフだよりは、「2018サイエンスサーカス・ツアー・ジャパン」を担当している長谷川学芸員に話を聞きました。

「サイエンスサーカス・ツアー・ジャパン」って何ですか?

「サイエンスサーカス・ツアー」というのは、オーストラリアの国立科学技術センター「クエスタコン(Questacon)」が展示とサイエンスショーを行なう巡回展です。トラックに展示を積み込んで町から町へ移動していくのが、サーカスと似ているかもしれません。通常はオーストラリア国内を巡回しているのですが、今回はその特別版として日本にやってきます。日本で行なわれるのは、2014年に東北を巡回したのに続き2回目で、今回は西日本の4都市を巡回します。

大阪市立科学館で開催しないのはなぜですか?

大阪市立科学館は、プラネタリウムのリニューアル、新展示の製作導入、館内の改修工事のため、9月3日(月)~10日(月)は臨時休館、9月11日(火)~11月30日(金)はプラネタリウムの投影のみで展示場・サイエンスショーは休止、12月1日(土)~2019年3月末(予定)は全館休館いたします。その間、ご不便をおかけしますが、ご了承ください。
今回の「2018サイエンスサーカス・ツアー・ジャパン」はこの展示場休止期間にあたっており、大阪市立科学館で行なうことはできません。そこで、大阪市西区北堀江にある大阪市立中央図書館5階の大会議室で行ないます。会議室といっても机と椅子が並んだ堅苦しい部屋ではありませんので、お気軽にお越しください。 また今回のサイエンスサーカス・ツアーでは、大阪、奈良、名古屋、高知を巡回するのですが、大阪でスタートということで、前日の10月12日(金)には、大阪市役所正面玄関ホールにてオープニング・イベントを行ないます。


※地図をクリックすると大阪市立中央図書館HPのアクセス・施設案内にジャンプします。

どんな内容ですか?

「パラボラ」「左手?右手?」「人間ちえの輪」など、クエスタコンの18点の展示がやってきます。大阪市立科学館にある展示とはちょっと発想の違う展示もあって新鮮です。さらに、「おおがたまんげきょう」「アルミが粘る」など大阪市立科学館の展示12点も一緒に巡回します。
また、サイエンスショーは、オーストラリアのスタッフと、大阪市立科学館の科学デモンストレーターが共同で行ないます。ふだん大阪市立科学館のサイエンスショーは1人で行なっていますが、オーストラリアと日本の共同ってどんなサイエンスショーになるでしょうね。お楽しみに。さらに、科学デモンストレーターのみなさんは、大阪だけでなく奈良・名古屋・高知でも活躍する予定です。 サイエンスショーのテーマは、クエスタコンが企画した「ミュージック」、オーストラリア国立大学CPASが企画した「身近なもので作る科学」、さらに大阪では大阪市立科学館が企画した「ブーメラン」を予定しています。但し、サイエンスショーは、10月20日(土)・21日(日)のみですのでご注意ください。

科学デモンストレーターって?

大阪市立科学館では、サイエンスショーのような科学実験のデモンストレーションを行なう技量を習得する講座を行なっています。約1年間、この講座を受講して、終了検定に合格したのが「科学デモンストレーター」で、エキストラ実験ショーをボランティア行なうなどしていただいています。最初の研修講座から今年で10年、現在25名の科学デモンストレーターが活躍しています。

大阪市立科学館の展示や、科学デモンストレーターのみなさんが、他都市へも行くのですね。

今回のサイエンスサーカス・ツアー・ジャパンでは、大阪市立科学館は、クエスタコンのメインパートナーとして、ツアー全体に大きく関わっています。 今から10年前、日本とオーストラリアのサイエンスパフォーマー交流プログラムのために、齋藤学芸員(現館長)がクエスタコンを訪れて、一緒にサイエンスショーを行なっています。このちょっとした繋がりから、科学デモンストレーターの有志が2015年と今年のGWに自費でクエスタコンを訪問し、クエスタコンのスタッフと一緒にサイエンスショーを行なうなど、交流を深めてきました。この交流があったからこそ、今回、サイエンスサーカス・ツアー・ジャパンが大阪にもやってくることになり、そして他都市でも科学デモンストレーターのみなさんがサイエンスショーを行なうなど、活躍いたします。

最後にひとこと


長谷川 能三学芸員

科学そのものは世界共通ではあっても、どんなところにスポットを当て、どういう風に紹介していくかなど、科学館によっても違いますし、国が違えば大きく違うところもあります。私自身も、海外の科学館へ行ったこともあります。しかし今回は、大阪で海外の科学館のようすに触れることができますので、ぜひお越しください。
長谷川能三のホームページ


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