スタッフだより

第59回 光のヒ・ミ・ツ

2012年9月5日

いよいよ9月からサイエンスショー、新プログラムが始まりました!今回のスタッフだよりは、「光のヒ・ミ・ツ」の見どころについて小野学芸員に話を聞きました。

 

今回のサイエンスショーについて教えてください。

(写真1)CDで見える光の色

最近は、音楽を聴くのに、ネット上でダウンロードして買う人が増えています。それでも、まだしばらくはCDの販売も続くと思います。そのCDをひっくり返して、光が当たると虹色が見えるのは(写真1)、皆さんお気づきですよね。この虹、どこからきたのでしょう。

この虹の正体は、太陽の光であり、蛍光灯であり、LEDや白熱電球の光です。これらの光には、いろんな色が混ざっています。CDの表面には、目には見えないけれど、細かい凹凸があります。そこで光が反射されると、角度によってある色が強まったり、逆に別の色は弱まったりするため、青や赤などの光が見えるようになります。

動画はこちら

そして、このCDをたくさんしきつめて、回転させると虹が立体的に見えるのです。 さて、今期のサイエンスショー「光のヒ・ミ・ツ」は、その光についての実験です。実験は、非常にシンプル、R(赤)、G(緑)、B(青)の光を使って、光の色を足し合わせたり、合わせている光を減らしたりすることで、どんな光の色ができるかを確認するものです。

光の色って?

(写真2)パソコンの白い画面を拡大したところ。赤、緑、青に光る点がある。

ちなみに、このRGBという色は、テレビやパソコンのモニターに使われています。モニターを虫眼鏡などで見るとRGBの細かい発光体が、「これでもか!」というくらい、敷き詰められているのを(写真2)観察した人もおられるのではないでしょうか。その発光体の光の強弱で、さまざまな色が作られています。
では、問題。R+Gでは何色の光ができると思いますか。また、G+Bではどんな色?RGBを全部足し合わせたら?

むむむ…、なんだか混乱してきました

(写真3)赤と青の影…?

今回の実験は、光を足したり、引いたりするだけなのですが、少々混乱することも…。
それは、RGBの光を使って、「影」のようなものを観察する実験です(写真3)。

そこでは、少々皆さんの頭を使っていただくことになるかもしれません。演示をする私たちが、ショーを見学している皆さんに対して、できるだけシンプルに、解説をいたしますが、時々解説をしている私たちも混乱してしまうことがあります。

今回のショーの見どころを教えてください

それから、私たちは、目に入ってくる光を受けることで、物の色や形状を理解しますが、人間の目は、赤色に反応する細胞、緑色に反応する細胞、青色に反応する細胞の3種類を持っています。それぞれの細胞に入る、光の強さの強弱により、さまざまな色が私たちの頭に理解されるのです。そして、この目の細胞の特性を利用した実験も行います。それは、なんと白黒の写真に色がついて見える実験…。結構ビックリしますよ。

最後にひとこと


小野学芸員

是非 足をお運びいただき、今回のサイエンスショーも楽しんでいただければと思います。 小野 の 化学のホームページ


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