第78回 プラネタリウム「月へいこう!~おためし月面生活~」
2014年6月1日
プラネタリウム「月へいこう!~おためし月面生活~」の制作を担当した石坂学芸員に話を聞きました。
どんな内容ですか?
近未来の設定で、ある日突然、プラネタリウムホールにロボット「ユミ・トーマ」が現れて、みなさんを月へとお連れします。
月は地球のただ一つの“天然”衛星で、人類がただ一つ、地球以外で歩いたことのある天体です。 もっとも身近な天体といえる月ですが、地球とはまったく環境がちがいます。
そんな月の世界について、ユミ・トーマといっしょに見ていきます。
なぜ「月へいこう!」を制作しようと思ったのですか?
私は

私が生まれた年に、はじめて人類は月に降り立ちました。 子どものころ読んだ科学雑誌には宇宙飛行士が撮影した月面の写真があって、自分も行ってみたいなぁ、とあこがれていたのです。
月に降りたことのあるのは宇宙飛行士12人だけですが、将来、ふつうの人が月へ観光旅行に行けるようになると言われています。
実際に月に行けるようになるのは、まだまだ先のことですが、その前に、プラネタリウムで月面生活を体験してみたいなと思い、制作しました。
月はどんなところですか?
くわしくはプラネタリウムでご紹介していますが、地球との一番のちがいは、月には空気も水もないことです。 だから、人間はそのままでは生きていけません。
かといって、地球から空気や水を持っていこうとすると大変です。 送料は1キログラムあたり1000万円ほどかかります(金よりも高い!です)。
幸いなことに、月の南極のクレーターには氷があることがわかっています。 この氷を融かして、水を手に入れられるでしょう。
また、ふんだんにある月の砂(レゴリス)から空気を作る研究もされています。
月から見た地球のシーンもすてきですね。
そうですね、灰色で殺風景な月面に対して、「まっ黒な宇宙に青い宝石のように浮かぶ地球」のシーンはとても印象的です。
地球が生命のすむ、かけがえのない星であることをお伝えするのも、このプログラムの目的なのです。
最後にひとこと

石坂学芸員