第141回 プラネタリウム「夜空の宝石箱『すばる』」
2020年1月30日
今回のスタッフだよりは、プラネタリウム「夜空の宝石箱『すばる』」の企画を担当した西岡学芸員に話を聞きました。『すばる』って何ですか?

明るい星が多い冬の夜空の中で、すばるの星ひとつひとつはそれほど明るくありません。しかし、肉眼でも見える明るさの星が集まっているので、すばるは夜空で目をひきます。そのため、すばるは昔から人々に親しまれ、生活とも深い関わりがあったようです。
すばると生活にどのような関係があったのでしょうか?

例えば、沖縄県八重山諸島のあたりでは、「星見石(ほしみいし)」という石を使ってすばるの位置を観察し、その位置によって、農作物の種をまく時期や収穫する時期を知っていました。
すばるは、昔の人々にとって生活の一部、とても大切な存在だったんです。
すばるは実際、どのような天体ですか?

ところで…星にも一生があるのですか?

すばるの星は、星の時間スケールで考えると、まだ生まれてそれほど時間の経っていない星たちです。しかし、星によって一生を進む速さが違うため、すばるには、まだまだ若い星もあれば中年の星もあったり、色々な世代の星があります。このような星の集まりを観測することは、星がどんなふうに進化していくのか、星の一生について知るためにとても重要です。すばるは、天文学の研究においても、とても大切な天体です。
最後にひとこと

西岡里織学芸員
星に興味のある方もあまりない方も、「ちょっと、すばる見てみよかな…」と思っていただけると嬉しいです。